保育・教育の現場での生き物飼育方法講座

京都生き物文化研究所ブログ−保育園・幼稚園など幼児教育の現場での生き物飼育に役立つ情報を提供します。

ミニマルなメダカの飼い方−メダカ投入

いよいよメダカの投入です。メダカの投入は一応水槽をセットしてからの方がいいと思います。ホムセンで魚と器具類を一緒に買っている家族連れをみかけますが、あまりいい結果を招くとは思えません。まして金魚すくいで金魚を持って帰ってきてからあわててホムセンに行って水槽を購入する、というのは論外です。金魚すくいやメダカすくいをしたければ、あらかじめ水槽をセットしてからやりましょう。魚がきてからセット、というのもできないわけではありませんが、いろいろと細かいノウハウが必要で、やりなれたベテラン以外はやらない方がいいです。というか、そういう場合はベテランを頼りましょう。

 

メダカの種類もいろいろありますが、普通のホムセンではヒメダカ、クロメダカ、青メダカ、白メダカ、楊貴妃メダカくらいでしょう。どれでもいいです。変わりはありません。違うといえば値段と色です。好みと予算から選んで下さい。ただ、安いヒメダカは餌用と共用だったりするので、かなり扱いが雑である可能性も高いです。青メダカや白メダカ、楊貴妃メダカを雑に扱うと損失が大きいので大切に扱われることが多く、買ってきていきなりバタバタ死んでしまう、ということは避けられるかと思います。

 

買ってきました。いよいよ投入、と行きたいところですが、温度合わせ、水合わせという問題があります。

 

よく言われるのは、買ってきたらまず、袋を水槽に浮かべて温度を合わせ、温度が合ったら少しずつ水を入れて水質を合わせる、ということが書いてあります。結論から言えばナンセンスです。

 

水質は合わせた方がいいと思います。ただこれも議論があるところです。私はヌマエビに関しては合わせます。しかしメダカはそのままドボン、です。これが原因で死んだことはありません。

 

これをするには条件が一つあります。それは買ってきたショップと水槽設置場所が同じ上水道の水を使っていることです。私は近隣でしか買いませんので、私が買ってくる生体は家と同じ水道です。同じ水道であれば大きな水質の変動はありません。

 

もう一つ重要なのは「そのままドボン」と言っても、魚をコップに入れ、少しずつ水を入れ、コップを傾けてメダカが自分から水槽に泳ぎ出るようにします。この間5分弱。あまり長いと逆に魚に負担をかけるんじゃないかと思います。

 

新たに立ち上げる場合は、もっと楽にできます。ショップの水をそのまま水槽に入れればいいのです。あらかじめショップの水を計算して水槽の水を少なめにしておけばいいです。それまで住んでいた水がそのまま水槽に入るのですから、水質ショックというものとも無縁です。

 

よくショップの水は持ち込むな、と言われますが、それはすでに立ち上がっている水槽にショップの水を入れると、今まで生息していなかったものが入ってきて、微生物のバランスが崩れ、病気が発生するリスクがあるから、ですが、信頼できるショップであれば、悪い病気が蔓延していることはありませんので、信頼できるショップで買ってきた場合は神経質になる必要はないと思います。しかもここでは新たに水槽を立ち上げるのですから、全く心配は無用です。