保育・教育の現場での生き物飼育方法講座

京都生き物文化研究所ブログ−保育園・幼稚園など幼児教育の現場での生き物飼育に役立つ情報を提供します。

ミニマルなメダカの飼い方−日常管理

さて、メダカが落ち着きました。普段の管理をどうするか、です。

 

観賞魚飼育の鉄則があります。それは「やりすぎるよりやるな」です。少し放置気味の方がうまくいきます。失敗するパターンのほとんどが手の入れすぎです。特に水槽立ち上がり初期では餌をやって水を汚してしまう、という失敗パターンが鉄板です。水換えは難しいところです。しかしメダカの場合は神経質に水換えを大量にするよりは、少しずつやった方がいいと思います。

 

観賞魚飼育のもう一つの鉄則が、「環境を急激に変えない」です。水換えも一気にどかっとやるよりは毎日少量やった方がいいです。

 

では具体的に見ていきましょう。

 

毎日の餌やりはごく少なめです。園児にやらせるときは、当番を決めて、その当番に先生が餌をくばってやらせるようにします。そのときはひとつまみ、メダカの数分の粒でいいでしょう。欲しがりますが、ここはじっと我慢です。連中は少しくらい餌を食べられなくても、水槽中に発生する微生物を食べています。餓死はしません。

 

毎日の換水はコップを使うことをお勧めします。一杯(たくさんではない)すくいだして、その分を補充する。ここで水道水を直接投入するとカルキの問題や温度の問題が発生するかもしれないので、できればペットボトル(必ずミネラルウォーターのものを使うこと、お茶やジュースのペットボトルは使わないでください)に水を入れておいて、カルキ抜きを一滴(本当に一滴です。基本的にカルキ抜きの力はかなりあります)入れて一日おいておきます。これで水温が水槽にぴったりあいます。

 

休みの日はどうしましょうか。

 

土日や一週間程度の長期休みは無視で大丈夫です。何もやらなくていいです。ただ夏のお盆休みに締め切った場合、設置場所が熱くなりすぎるリスクがあるので、ドアを開けておく、とか、通気を確保するなどの対策があった方がいいかもしれません。冬休みや春休み、ゴールデンウィークは一切気にしなくていいです。

 

一週間以上間隔が開く場合は、一週間ごとに餌を少量入れる(これも一週間分入れてはいけません。あくまでも一日分を入れるようにしてください)、水換えをする(これも大量にするのではなく、コップに3杯くらい入れ替える、蒸発した分は水を足す、くらいで大丈夫です)、などの世話をするくらいで大丈夫です。

 

くれぐれも数日分の餌を一気に入れる、ということだけはやめてください。確実に死にます。