保育・教育の現場での生き物飼育方法講座

京都生き物文化研究所ブログ−保育園・幼稚園など幼児教育の現場での生き物飼育に役立つ情報を提供します。

トラブル−ガラスにコケが生える

水槽にコケがつくことがあります。

 

ちなみに厳密にはコケではありません。ただアクアリウムの世界では「コケ」と言います。正しくは藻類と言います。

 

原因と対処法は色によって異なります。

 

例えば新学期になって飼い始めたとします。ろ過が立ち上がったころに出てくるのが茶色のコケです。拭くとすぐに取れます。これは珪藻といいます。褐藻類の一種です。

 

これは水中の硝酸塩を養分にして真っ先に繁殖します。うっすらと茶色のコケが出て来たらろ過が立ち上がった、というサインとしても用いられるほどです。これが全く出てこない場合は、何らかのトラブルが考えられる、と言われるほどです。

 

この対処法は、こまめに拭く。それ以外にありません。正常な水槽には出ます。もっとも水草が繁茂している水槽では出ません。硝酸塩を水草が吸収するため、珪藻に栄養分が回らないからです。

 

緑色の藻ががっつり着くケースがあります。比較的日光が強いところに見られます。硬くくっつくとこそげ落とすのに手間がかかりますので、そうなる前にこまめに水槽の内側を掃除してください。

 

ちなみに水槽の内部を拭くときに使う器具ですが、メラミンスポンジを使うのが一番早いです。百円ショップやスーパーで掃除用のものを適宜買って、ちぎって使います。百円のもので数ヶ月は保ちます。

 

ただこれが有効なのはガラス製の水槽です。プラケースでは傷がつきます。清潔なガーゼで拭くのが一番費用がかからないでしょう。布を巻きつけた棒がアクアリウム製品で売っていますが、アクアリウム用品はぼったくり的に高いです。私は愛用してますが。

例えばこういうものです。

 

 ただプラケは安いので、どうしようもなくなったら買い換えるのが正解かもしれません。