保育・教育の現場での生き物飼育方法講座

京都生き物文化研究所ブログ−保育園・幼稚園など幼児教育の現場での生き物飼育に役立つ情報を提供します。

ブクブクの掃除

ここで「ブクブク」と言っているのはエアーストーンではありません。

 


スドー バブルメイト S103−I(10×L20mm) エアーストーン エアストーン小 関東当日便

 エアーストーンというのは上に挙げたようなもので、空気を混ぜ込むものです。

ちなみに本来の「ブクブク」はエアーストーンをさしていることも多いです。ただ投げ込みフィルターを入れた場合、「ブクブク」は投げ込みフィルターのことをさします。

 

エアーストーンは掃除は別に必要ありません。汚れますよ。かなり。コケがついたりして泡が出なくなることもあります。水で洗い流せば大体終わりです。これ以上のことをやる意味はあまりないと思います。そのうちに泡が出なくなります。新しいものに買い換えれば終わりです。リンク先を見ていただければわかりますが、安いものです。

 

そこで問題は投げ込みフィルターとしてのブクブクです。

下のようなものです。


本体 水作エイトS 30〜40cm水槽用水中フィルター・投げ込み式フィルター 関東当日便

 これもかなり安いので汚れたら買い換えよう!というわけには行かないのです。

これはだいぶん前にフィルターの仕組みをご説明しましたが、フィルターの主な仕事はフィルターに生息するバクテリアが担っています。そこを間違えると水生生物の飼育はうまくいきません。

 

魚は生きていますから、当然排泄物を出します。ここで問題になるのがアンモニアです。水生生物は排出のほとんどをアンモニアの形で直接水中に排泄します。陸上生物は常に排泄し続けることができないので、アンモニアを直接体の中に入れるのはまずいので尿素という形で毒性を薄めて保持し、ためておいてから尿として排出します。

 

アンモニアは非常に毒性が強いのですが、それが水槽内にたまると当然魚は死にます。それを分解してくれるバクテリアが必要です。

詳しくはここで述べましたので、関心のある方はここから読んでください。

ikimonobunka.hatenablog.com

要するにアンモニアを無害化するバクテリアがいないと水生生物は飼えません、という話です。

 

そのバクテリアは水中にも砂利にも水草にもガラス面にもついています。しかしそれだけでは圧倒的にたりません。そのバクテリアの生きている場所を確保しているのがフィルターです。

 

フィルターの部品は次のようになっています。アフィリエイトですが、画像として使ってますので気にしないでください。近くのホムセンで買うのが吉だと思います。無い場合やまとめ買いをする場合は検討に値します。

 


本体 水作エイトS 30〜40cm水槽用水中フィルター・投げ込み式フィルター 関東当日便

 この左上にある白いきざきざのある歯車か何かに見えるものがフィルターの一番キモです。ここにバクテリアが大量に住み着きます。

 

ただフィルターを長く使ってますと、バクテリアの死骸が溜まってきて泥のようなものが周りに付着します。これがフィルターを詰まらせる原因となり、ろ過能力は落ちていきます。そこでこれを交換することが推奨されるのですが、丸っぽ交換すると当然バクテリアはいなくなります。これでは困りますので、基本は洗う、のですが、ここで水道水で洗うとバクテリアはかなりいなくなりますので、よくないです。できれば水槽の水を少しバケツにとってその中で表面の泥を洗い流せばOKです。

 

それを繰り返していくうちによれてきますから、そうなったら交換の時期です。交換する前によれた前のフィルターを軽く洗って、濁った水の中に新しいフィルターを通してバクテリアをつけてやると交換によるバクテリアのダメージ、さらには水槽内の生体のダメージも軽減されます。

 

ちなみに外側の透明なケース、上の写真でいえば右上にある六角形のものですが、それが汚れてきた場合にはどうするか、といえば、頑張って掃除するという選択肢もありますが、見苦しければ買い換える、というのも手です。フィルターの中身を入れ替えるのです。ここで注意点ですが、下のベース、右下に写っている六角形の平べったい部品ですが、これは重りの役目を果たすと同時に、中に入っている砂利にバクテリアが生息していますので、これはどんなに汚くなっても替えないでください。この重りは意外と重要なパーツです。