割とやばい特定外来生物1−ウシガエル編
本来は毎週火曜日更新ですが、とりあえず記事がないと格好がつきませんので、しばらくは不定期で記事を掲載します。
さて、表題の特定外来生物ですが、幼稚園・保育園の現場で一番やばい特定外来生物といえば、ウシガエル(Lithobates catesbeiana、Shaw,1802)でしょう。園児が持ち帰ってきて飼い始めたものの、「ボー、ボー」という特徴的な鳴き声でウシガエルとわかったら面倒臭いです。
もっとホラーなのは、オタマジャクシを持って帰ってきたら、どんどん巨大化してウシガエルになった、というものです。成体とちがって小さなオタマジャクシでは種の同定はほぼ不可能です。飼っているうちにどんどん大きくなって
「もしかして、これは…」😱
となった時には手遅れ。
対策ですが、当研究所の見解では、両生類は飼育がそもそも難しいので、おすすめしません。生きた虫しか食べない、というケースも多いです(ウシガエルはそうでもないようですが)。カエルは「逃がしてあげましょうね」という対応が一番安全です。
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ちなみに上がウシガエル、下がナゴヤダルマガエル(Rana porosa brevipoda( Ito, 1941))になります。背中に2本通っている背側線(はいそくせん)が一つの目印です。他には顔つき(ウシガエルの方が丸っこい)とか鼓膜の大きさとか言いますが、意外とわかりません。私の実体験ではこの背側線が決め手で、ナゴヤダルマガエルではないか、と目安がつき、他の特徴も調べ直した結果、ナゴヤダルマガエルだと分かったことがあります。
ちなみにウシガエルを持ち運ぶことは法律で禁止されており、懲役三年以下、300万円以下の罰金刑に処されることがあります。遠足で持ち帰ったくらいでそうなることはないと思いますが、もし持ち帰ってしまった場合は、環境省の地方環境事務所に連絡するのがいいと思います。基本的には殺処分になります。あまり気持ちのいいものではないですね。